2010年02月20日

生存報告だけだとアレなので

mixiに書いた小ネタをこっちにも置いておく。
例によって「なのは世界のとらハメンツ」というニッチな話なのでアニメのなのはしか知らない人は面白くないかもしれません。
まあアニメのなのはしか知らない人はうちのサイトに来ない気もするが。







 高町美由希、まだ二十代。海鳴市役所勤務、独身。海鳴市役所勤務、独身。
 大事なことなので二回言いました。
 今日は土曜日、休日です。普段だったら友達と遊びに行ったり実家である翠屋の手伝いをしてるんだけど、今日はとある料亭に来ています。しかも着物なんか着て。
 まあ今さら隠してもしょうがないことなのでぶっちゃけると、お見合いです。
 別に職場の同期が結婚ラッシュとか親兄弟にプレッシャーをかけられたと言うことではありません。むしろ親兄弟は「そんなに焦らなくていいんじゃないか?」とか言ってくれますが。
 さすがに、かーさんが結婚した年齢どころかなのはを産んだ年を越えるとちょっと。
「わたしたちの時とは時代が違うんだから」と、特に含むことなく言ってくれるのはありがたいんだけど。
 兄の子供が小学校入学とか言ってるのを聞くと。しかもその下にまだ二人もいるし。
「結婚とか焦ってしてもいいことないんじゃないか?」とか大学卒業と同時に結婚してメイドさんがいるような家で暮らしてるような人に言われると。
 いや、お嫁さんである忍さんもいい人だし友だちだからそこに不満はないって言うか結婚の時は本心から祝福したけど、最近うちに来てかーさんと子育てトークをしていて何というか心が痛い。
 そんなわけで知人のツテを辿ってお見合いである。
 まあ誇って言うことでもないけど学生の頃から奥手で男っ気の無かったわたしなので、経験を積むためとかそんな感じで。お世話してくれた人も「それぐらいのつもりで、気楽にやればいいのよ」と言ってくれたし、向こうもそんな感じな気がする。
 お約束の趣味とかその辺の話をして、次は職業の話を。
 実にマニュアル通りな会話だと思う。いや、お見合いのマニュアルとかあるのか知らないしあったとしても熟読するようにはなりたくないけど。

「美由希さんのご両親は喫茶店のやられているとか」
「ええ、休みの日には手伝ったりしてるんです」
「へえ、一度行ってみたいなあ」
「よろしければ是非」
「○○さんのご両親は」
「うちの父は普通の会社員ですし、母は専業主婦なので。家業があるって何だか憧れちゃいますね」

 初めてのお見合いでちょっと不安だったけど、思いの外話が弾んでいる。
 友だちが言っていたけど、『家が喫茶店』って言うのはポイントが高いらしい。
 たまに手伝いが大変だと思ったりするけど、今は感謝の気持ちでいっぱいだ。

「ご兄弟は……」
「はい、兄と妹が一人ずつ」
「一緒に住まれてるんですか?」
「いえ、二人とも家を出ています」
「ご職業を聞いてみてもいいですか?」
「え?」
「あ、お気に障ったなら別に」
「いえ、いいえ! 別にそんなことはないんですけど」
なんだか心苦しそうに言われたので思わず否定したけど、えーっと。
「じゃあ、お兄さんは」
「兄は、ボディガード……」
「うわぁ、映画みたいですね」
「……みたいなことを」
「え?」
「いえ、ボディガードです、ボディガード」

 嘘はない。
 正直なところ忍さんとノエルさんと一緒に世界中飛び回って色々やってるらしいってことぐらいしか知らないけど、恭ちゃんの役目は忍さんを守ることなんだし。

「妹さんも聞かせていただいてもいいですか?」
「え……?」
「お気に障ったなら」
「いえいえ、そんなことは!」
「それじゃあ、妹さんは」
「ま、魔法少女……」
「……え?」
「い、いいえ! 教師というか教官というか、そんな感じの」
「自動車教習所とかですか?」
「いえ。ええと、ちょっと特殊な職種らしくて……」
「と、いうと」
「ええと、レスキューとか……」
「消防とかですか?」
「多分、そんなかんじじゃないかと……」








『今回はご縁がなかったということで』という連絡が来たのは二日後だった。
 ま、まあ今回は経験を積むのが目的だったし!







 久しぶりに帰ってきた妹が、どうやらそういう仲らしいユーノといっしょに「養子をもらったの」と一人の少女を連れてきて、父の士郎が「お父さんと呼ばれる筋合いはない!」とか言い出す前に美由希がぶち切れるのは十日後のことである。












 美由希頑張れ、超頑張れ。
posted by 右近 at 14:07| Comment(2) | TrackBack(0) | SS
この記事へのコメント
美由希がんばれ、超がんばれ。
Posted by 某とりよし at 2010年02月23日 22:45
おおう、誰も書かないので見てなかったコメントを見たら超懐かしい人が。

美由希は絶対行き遅れると思うのです。
Posted by 右近 at 2010年03月08日 17:19
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